最終戦で大瀬良が見せた涙について、自分として感じたことを書き留めておきます。 涙とは、人間にとってストレスの発散そのものです。 涙の中にはストレス物質が多量に含まれ、人間はそれを体外に排出することで体を守ります。 激しいストレスを感じた時に涙を流すのは、とても自然なことなのです。 CS進出の道が絶たれる可能性が大きくなったあの場面。 ベンチで涙を流す大瀬良の姿を見て、真っ先に脳裏に浮かんだのは、4月7日に大瀬良が先発した試合のこと。 そう、9回オモテに天谷が落球した、あの試合です。 あの時、天谷が俯く横で、大瀬良が最後まで声を出していたんですよね。 そしてこの最終戦で、もう涙を隠すことが出来ない大瀬良に、最後まで声をかけていたのは誰だったか。 それはこの試合の、そしてここ数シーズンのカープの最大の功労者であるマエケンでした。 最大限にプレッシャーのかかる試合でも、立派な振る舞いが出来るからこそ。 ”超一流”と呼ばれるのだと。 行動で証明していましたね。 実を言いますと、ボクとしてはあの号泣には否定的です。 泣くのであれば、自分の引き起こした結果を最後まで見届けてからにして欲しいと思っています。 しかし本当にチームのために戦っていた選手たちは、どちらの場面においても、ミスを犯した選手を責めたりはしていないわけです。 だから大瀬良をただ責めるだけ、というのは、このマエケンの振る舞いを完全に無視するような行為だと思い。 ひいてはそれがカープの為になるとは思わなかったので、当日の記事で触れることはありませんでした。 昨シーズン、マエケンは雨天の試合で、マウンド上でイライラした姿を見せてKOされる、という出来事があり。 その後、奥さんにも苦言をもらい、ブログでも反省の弁を述べるという経緯がありました。 それから1年。 マエケンほどの実績がある選手でも、成長を続けていることを、証明してくれました。 ボクとしてもマエケンの振る舞いを少しでも見習って、人として成長したいところです。 今シーズンの大瀬良のチームへの貢献は紛れもない数字として残っています。 大瀬良の奮闘がなければ、最終戦までこうしてもつれることも無かったでしょう。 しかし最終戦で大瀬良に負けがついたのもまた、事実です。 あの場面で泣くことは、自分だけストレスから先に逃れたということと同義であるとボクは思いますし。 無責任だという指摘も、間違いでは無いと思います。 しかし、それでもいいのです。 それは、まだまだ大瀬良には成長の余地がある、ということでもあるのです。 他人より苦労した人は、それだけ大きな人間になれる可能性があります。 また同じような場面で、最後まで試合を見つめることが出来るようになった時。 大瀬良も”超一流”と呼ばれるようになるんじゃないかと。 ボクは勝手に想像しています。 がんばれ、大瀬良。
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