スコアはこちらです。 本日の試合は残念ながら負けましたが、大雨の降りしきる中での試合を経験することが出来たのは良かったですし、多くの収穫もあった試合になったかと思います。 先発は黒田だったんですが、ストレートの平均が140キロ前半位でぽこんぽこんといい当たりを飛ばされる所を見るに、球威がまだまだというところでしょう。コントロールもアバウトさが残るために、ストライクゾーンに集まりすぎてしまい、調子のいい西武打線につかまってしまった印象です。 ただもう少し調整が進めばそんなに問題はないのではないかと思います。もう大ベテランですし、調整法は心得ているでしょう。 3回に左のくるぶしに打球が当たり、大事を取って降板したのですが、7回くらいにインタビューに黒田本人が出てきて普通に受け答えしていたくらいなのでまず心配はないと思います。打球も芯で捉えたものではなかったのが幸いしたようです。 そのインタビューでも細かいコントロールが無かったという反省点を口にしてはいるものの、そこまで心配はしていない雰囲気でしたので、調整としては順調にきているのではないでしょうか。 緊急登板になった西原は気の毒ではありましたが、実戦を考えるとこのような場面での登板が十分に考えられるわけで、今後の課題としたら良いかと思います。 結果的にはこの時にとられた3点が重くのしかかる展開になってしまいました。 ジョンソンもまだまだ細かい制球に課題が残る感じではありましたが、前回の登板よりは遥かにコントロールが良くなっており、順調な調整が出来ているのではないかと思います。 ジャクソンは初めてランナーを背負った時の投球を見たのですが、確かにクイックが遅いと畝コーチが言うだけのことはあると思いますし、1塁ランナーがいた時のクイックは明らかに球速が落ちました。 これが2塁にランナーが行った後からは足をより高めに上げるようにしていたためか、球威が復活し、危うげなくピンチを切り抜けました。 ヘーゲンスは森選手相手に3-0のカウントから空振り三振に打ち取るなど、修正能力があるところを見せました。 特にスライダーは打者が完全に見えていないかのような反応を見せており、想像していたよりもはるかにいい投球をしていますね。 現状ジャクソンとヘーゲンスのどちらかを1軍のリリーフとして残そうと首脳陣は検討しているようで、まだ見極めが続くことになりそうです。 一方の打線ですが、本日は素直に西武先発の岸投手の投球は褒められて然るべき内容だったと思います。 140キロ中盤のストレートが低めにビシビシと決まり、変化球のキレ・制球も申し分ないということで、そう簡単に打てるような内容ではありません。エース級の投手にどう対応していくかというのは、打者の永遠のテーマではありますが、さすがにこのオープン戦の時期にあの投球をされてしまうとどうにもならない感じがします。 問題は2番手以降ですね。 チャンスを何度も作りながら、あと一本が出ないという去年と同じような内容になってしまったわけですが、今日の試合に関しては3塁にランナーを送れたのが2アウトになってからだったのが、得点に至らなかった要因の一つでしょう。 今年はクロスプレーの厳格化により、3塁にランナーがいてゴロ・ゴーが出来る時の得点率が格段に上がっているので、打者にかかるプレッシャーがはるかに低くなっているのがここまでの得点率の増加につながっていると思います。 そんな中でエルドレッドがソロHRを放ち、そして外野争いで崖っぷちの下水流も2ランを放ったことで、特徴を出せたのは大きな収穫でしょう。 特に下水流は今日活躍しなかったら明日にでも2軍に落ちてもおかしくない立場でしたから、打った直後は本人は勿論、緒方監督も非常に喜んでいましたね。 この土日は菊池と丸の2人が日本代表に呼ばれており、開幕も25日と例年より早いので、若手としては開幕前の最後のアピールチャンスと言ってもいいわけですが、結果を出せた選手と出せなかった選手がはっきりと別れたのではないでしょうか。 まず内野陣ですが、堂林はかなり使われたものの、結果的にバットにボールが当たらないという根本的な問題が解決していない事がハッキリしてきました。守備はチームでも随一のサード守備ですが、サードは打力も求められるポジションですし、この状況では1軍に残ることは厳しいのではないでしょうか。 打撃フォームの変更から時間もまだまだですし、より経験を積ませることを優先するなら、2軍のほうが良いのではないかと思います。 逆に安倍は打撃で、ルーキーの西川はショート守備でそれぞれ存在感を示しており、庄司も打撃で光る一面があるところを見せています。今後この3人のアピール次第では、代打の切り札たる小窪もうかうかしていられないところでしょう。新井さんも中々打撃が振るわないので、このままだと代打に回る可能性がありますし。 一方の外野陣はそれぞれにアピールしているので悩ましい状況ですね。 ただ今日ホームランを放った下水流は、”右の長距離打者”というカープでは希少価値のある特徴をアピールできれば、守備も悪くないのでかなり1軍に近い存在になると言えるでしょう。 野間は守備で捕殺を1つ記録していいところを見せましたが、打席では昨年同様にストレートに詰まるシーンが目立ちました。 野間本人も「(昨年は)速球への対応を意識し過ぎて、フォームが小さくなっていた」と語っていたように、この弱点をどうにかして克服しない限り、スタメンは厳しいとボクは考えます。守備と走塁はいいだけに、どうにか克服してほしいですね。 まぁ投手陣は基本的に安定していますし、後はイニングを伸ばしていってより実戦に近づけるだけでしょう。 野手陣も得点力に格段の差があり、すでに昨年のオープン戦の総得点に迫っている時点で、昨年よりも遥かに順調に調整が進んでいると思いますし、今年はスタートダッシュに期待したいところです。 がんばれカープ!
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